シン・エヴァンゲリオン劇場版:|| を見ました

面白かった!!
私が求めてるエヴァンゲリオンはド派手なアクションと意味不明な心理風景、そして美しい悲劇なのですが、すべて揃っていました。満点です。
そして旧作との決着のつけ方も私好みでした。シンジくんが大人になって自ら切り離していく旧作キャラクター達と新たに手を取る新ヒロインというのは、かなり好きな構図…。
しかも旧作キャラクター達は自分の幸せをシンジくん以外に見つけてるんですよね。これがいい。シンジくんが新しい抜け道を見つけたように、綾波やアスカやカオルくんだって他の道を見つけて、それを懸命に歩いていけばいいんですよ。
ここまで言っていて、まあ最初から薄々は気づいていたんですが、映画単品としてよりどうしてもコンテンツへの決着のつけ方が好きなんだなあ…と思います。単品としても好きだけどね。

ということで以下、単品としての感想。というか、各キャラの感想。

黒波は絶対死ぬやつやんと思いながら、それでも村の人たちとの交流が丁寧に丁寧に描かれるので、つらくも嬉しかった。
Qで綾波じゃない綾波じゃないと繰り返すシンジくんは、彼の境遇がひどいとしても、正直どうかと思っていたので…。ひとつの個として確立できてよかったなぁ。
あと破の綾波ともちゃんとお別れ言えてよかったー。

アスカはなんか、作画めっちゃ力入れられてましたね…。
黒波は平均してとても丁寧なんだけど、アスカは瞬間火力がものすごい感じだった。
素直になれないけれどシンジくんを見守るという距離感が少し違和感だったんですが、「必要なのは女より母親」「好きだった」という発言と、最後に示された可能性で納得しました。
いや、シンジくんとお互いに淡い想いを認めあえて本当によかった。それでいい、明日へ歩き出せればそれでいいんだなぁ。
実は見る前にカップリングのネタバレ食らってて、はあ!?あり得ないわデマだろと思ってたんですけど、見たらまあ、納得でしたね。
アスカが服を着ないのはケンケンとの関係というよりは、自分の居場所じゃないところの服を着たくなかったんだろうなと思います。それが本編後に絆されてたらいいなぁ。

あとカオルくんは実はめっちゃ苦手で。
主人公に都合がよすぎるし、好意の源泉がわからないし、なんだこの人…と思ってました。
シンを見て、なんかそもそも好意じゃなかったのかな?って思い始めました。まあこの人は追々消化していこう。

ミサトさん。
ミサトさん、よかったなぁ…。
なんかね、本当によかった…。
実の息子とシンジくんを同じくらい大切にしてくれたことが嬉しいよ…。
息子には会ってあげてくれ~~~と思うけど、これは私のエゴなので…。

ゲンドウ。
物語の最終盤で社会不適合おじさんの半生を見せ始められたにわかの気持ちわかりますか?わかって欲しいんですが…。
お前、道を外れたにしてもやらかしがでかすぎるだろ…。
なんか色々面白かったから許せるけど…。

マリはよくわからん。正直舞台装置の域を出なかった。ナビゲータのピンクの子みたいな。
新劇場版シリーズの擬人化みたいな子だったなぁ。

最後に作画の話なんですが、もちろん全編とてもとてもよかったんですが、アスカのパンツの描写やばくないですか?
錦織先生がアスカのパンツ描いてなかったら謝罪します。