アイの歌声を聞かせて を見ました
微妙でした。
という評価なのは前半にわりと好きなシーンが多かったからです。
後半からどんどんあれ?あれ?ってなる描写が増えて、最終的には人にはとてもオススメできないなこれ、と思いました。
・倫理観
AIが人と混ざって暮らすことですれ違いや悲喜劇が起こるのはいい。前半はその辺ちゃんと楽しめました。
ただ、AIがやりたい放題の印象も残りました。
特に彼氏がいる女の子を不用意な言葉で傷つけて泣かせたシーン。AIは最後まで無表情で、彼女の涙に何も感じたようなところがありません。主人公さえ泣いていなければそれでいいのか、と思わされます。
逆にその女の子は彼氏を傷つけていたのに、彼氏のほうから謝って彼女側は何もなし。
人を傷つけたときにはきちんと謝る、という倫理が映画内に全然ないことが気になりました。
また、AIはハッキングを繰り返しますが、それが原因で拘束されたら主人公達が急に被害者として振る舞い始めるのにも違和感でした。
見つからなければ何をしてもいい、自分達が楽しければそれでいい。そんな思考なのかなと感じてしまいます。
最終的に人工衛星を乗っ取ってますが、それだって誰かの成果物なわけです。勝手に乗っ取ってめでたしめでたし、とすることには全く気分が乗りませんでした。
これはまた別の倫理観の話ですが、主人公の彼氏が監視カメラで主人公を見つめているのも正直気持ち悪かったです。
・母親のポンコツ加減
有能で周りからやっかまれるほどの人ということですが、AIの暴走に一切気づいていないのでどうしてもそうとは思えません。
なぜリアルタイム監視をしないのか、なぜAI視点の映像を提出させないのか、気づくであろうシーンが多すぎて困りました。母親が間抜けにしか見えないからです。
逆に娘から裏切られていたことがわかるシーンと、せっかく作ったAIが旧型に乗っ取られていたとわかるシーンでは大いに同情しましたが…。
・秘密という言葉の薄っぺらさ
バスの中で普通にAIがどうのと話しているシーンが複数あり、目を疑いました。
隠したいと思っているとはとても読み取れない描写です。何がしたいのかわからない。
あんなに噂好きで聞き耳を常に立てていてイタズラも厭わない生徒がいるという描写がありながら、学校内でAIの話をする時にもそういった心配をする様子がまったくありません。
こうした細かい描写がフワフワしすぎて地に足着いた感じがしないのがこの映画の特徴だと思います。
なんかまだ色々あったけどSAOの感想も書きたいのでやめときます。
好きなところは前半に集中しているんですが、柔道部とAIちゃんのダンスシーンが一番好きです。
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