ヒトラーのための虐殺会議 を見ました

本当に気持ち悪くて最悪の映画でした。見た後、数時間ずっと吐き気がしてた。

映像はとてもきれいで素敵。軍服を着込んだおじさん達がしかめつらしく会議をしてるの最高。

なのに話してる内容が本当に最悪。


人を殺すのってすごく労力とお金がかかるのに、今は戦争で余裕がないのに、それでもユダヤ人は悪だからと虐殺計画を止めないのがとても恐ろしい。

途中に「ドイツ人の妻と子供を持っている1/2混血ユダヤ人は"移送"しないとして、その人の兄弟は"移送"するだろう?どう説明すればいい?」という議題が上がるんですが、そんなこと考えたこともなかった。

ユダヤ人に移送させて、ユダヤ人に虐殺の片付けをさせて、最後にそのユダヤ人を殺すだなんてとても思いつかない。

人間を殺す話をしているのに、ずっと効率と自分の所轄の負担が少しでも減るように計算している人間がスクリーンに写っていてとてもおぞましい。未来人としては会議の進行を妨げる登場人物にどうしても縋りそうになるのですが、その人も結局自分の身を守るために、自分が楽になるように動いているだけ。全員に対しての嫌悪感が拭えない。

これだったら旧日本帝国軍がギャーギャー感情のままに騒いでいる映画のほうがよほどマシです。


戦争犯罪、あるいは人道に対する罪というものが形になったような映画でした。

本当に本当に最悪。