9人の翻訳家 囚われたベストセラー を見ました

最高 大好き おすすめです。

いや最高とは書いたけどなんか…傑作!!というわけではなくて…ただ私の大好きなものが詰め込まれててあ~これこれ~~万病に効く~~~って感じでした。

物語自体は結構安直だと思うんですよ。
正直ね。
真相や構成の仕組みは早々に気づけると思う。

でもね、やっぱ演出がよくて…上手くて…。
途中までかなり真剣に真相について考え込まされたし…。
まぁ真相は割とアッサリ明かされちゃうけどそこもよくて…。
お爺ちゃんと孫の交流とか、母親が子供に愛情をもてない苦しみとかそういうところも好きなんですけど。
ただただ、「物語」への狂信的な愛が根底にあるところが本当に最高。
何なら主人公とヒロイン、別にあの後恋愛に発展するかと言われたら微妙なところだし。
主人公がね、人間より物語を優先して愛してそうなところがいいんですよ。
活字中毒物語中毒な私にはそこが最高の共感ポイントでした。
そんな主人公が、自分の身を賭けてまで成し遂げたいと願った復讐というのがよすぎる。
最高。
優勝。
大好き。


あと地味に9人の翻訳者同士のブラックお国柄ジョークとか各国語での会話とかも非常によかったですね。
そこが主題ではないので(こんなタイトルなのに…)あまり目立つ感じではありませんでしたが、ギリシャ人への辛辣な悪口とか中国人の自虐ネタとか色々笑えました。「利益が少ない国から殺してやる!」が最高。
「このプリンターは日本製なんだ」もすっげー笑っちゃった。



映画館で予告みる度にあ~これ好きだろうな~とは思ってたのに見に行かなかったの本当によくなかったな。
個人的にはこの作品の狂気度は「博士と狂人」に並ぶかも。
本当に好き。
おすすめです。