「ナチスの楽園」エリック・リヒトブラウ

フォン・ブラウンについて興味がわいて手に取った本。
発端がそこなので、アメリカが元ナチ達を受け入れ飼い慣らしたことは周知と思っていた。ただ、そこに至るまでには様々な議論と事件があったのだと知れた。
元は連載だったんだろうか、章をまたぐごとに話が飛んだり戻ったりで少し読むのに苦労した。
結局は冷戦下のアメリカがいかに冷静さを失っていたかに尽きると思う。
それに付随して、アメリカの持つヨーロッパへの他人事感が良くも悪くもにじみ出ていて興味深い。
著者のナチスへの嫌悪感もこれまたにじみ出ていて、少し身構えながら読んだけど当然の態度だとも思う。
あと、フォン・ブラウンについては全っ然触れてなかった…。まあ興味がわいた部分は元ナチとしてどんな扱いを受けていたのかだったけど、そもそも当時は問題視されてなかったっぽいということで、納得はできた。